「就職活動のために、何かIT系の資格を取っておきたい」
「プログラミングに興味があるけど、何から学べばいいか分からない…」
「IT資格って種類が多すぎるけど、大学生の自分にとって『おすすめ』はどれ?」
そんな悩みを抱えていませんか?
こんにちは。IT活用ラボへようこそ。 この記事では、IT業界でキャリアを築きたいと考える大学生や若手社会人のあなたに向けて、「本当に役立つ」IT資格を厳選して5つ紹介します。
この記事を読めば、数ある資格の中からあなたが進むべき道に合ったものを選び、最短ルートで学習をスタートできるようになります。
結論から言うと、大学生がIT資格を取る目的は「基礎知識の証明」と「特定分野への熱意アピール」の2つです。
この記事では、その両方をカバーする「大学生におすすめのIT資格」と、挫折しないための具体的な勉強法を徹底解説します。
なぜ今、大学生がIT資格を取るべきなのか?
「資格より実務経験が大事」という声も聞きますが、それはある程度キャリアを積んだ中堅層の話。大学生や若手社会人にとって、資格取得には大きなメリットがあります。
メリット1:ITの「共通言語」が身につく
IT業界の学習は、専門用語の連続で挫折しがちです。 資格勉強は、ITの広範な知識を体系的に学ぶ絶好の機会。「ネットワーク」「データベース」「セキュリティ」といったITの「共通言語」を身につけることで、その後のプログラミング学習やインターンでの吸収効率が劇的に上がります。
メリット2:就職活動で「熱意」と「基礎知識」を客観的に証明できる
「IT業界に興味があります」と口で言うのは簡単です。 しかし、難易度の高い資格を持っていれば、それは「興味本位ではなく、本気で時間と労力を投資して学習した」という客観的な証拠になります。
特に新卒採用では、ポテンシャル(将来性)が重視されます。資格は、あなたの熱意と基礎体力を示す強力な武器になるのです。
目的別!大学生におすすめのIT資格5選
ここからは、あなたの目的や興味に合わせて、大学生が取得すべきおすすめのIT資格を5つ紹介します。
- 【すべての基礎】ITパスポート
- 【エンジニアの登竜門】基本情報技術者試験
- 【将来性No.1】AWS認定 クラウドプラクティショナー
- 【文理問わず武器になる】G検定(AI・データサイエンス)
- 【インフラの土台】LinuC / LPIC(Linux)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①【すべての基礎】ITパスポート
まずは、すべての大学生・社会人に共通するITの基礎教養が身につく資格です。
どんな資格?
ITパスポートは、ITを利用するすべての人(利用者側)に必要な、ITの基本的な知識を証明する国家資格です。「情報セキュリティ」や「企業コンプライアンス」など、IT社会で働く上での「常識」を学べます。
なぜ大学生におすすめ?
- 文系・理系問わず「ITリテラシー」を証明できるため、IT業界以外を目指す学生にもおすすめです。
- 就職活動のエントリーシート(ES)で「ITの基礎知識がある」とアピールできます。
- 難易度が比較的低いため、IT資格学習の「最初の一歩」として最適です。
キャリアパスと活用例
- IT企業の営業職、マーケティング職
- 非IT企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進部門
- SIer(システムインテグレーター)
おすすめの勉強法
まずは公式が出している参考書を1冊買い、通読しましょう。その後は「ITパスポート試験ドットコム」などの学習サイトで、ひたすら過去問を解くのが最短ルートです。
②【エンジニアの登竜門】基本情報技術者試験
もしあなたが「エンジニアとしてキャリアをスタートしたい」と本気で考えているなら、この資格は避けて通れません。
どんな資格?
ITパスポートが「利用者側」の資格だったのに対し、基本情報技術者試験(FE)は「開発者側」に必要な、より深いIT知識を問う国家資格です。コンピュータサイエンスの基礎、プログラミング的思考(アルゴリズム)、システム開発の流れまで、幅広く学びます。
なぜ大学生におすすめ?
- ITエンジニアとしての「基礎体力」があることを強力に証明できます。
- 多くのIT企業が新入社員研修で取得を推奨しており、持っていれば選考で確実に評価されます。
- この資格の勉強範囲は、大学の情報工学の基礎とほぼ重なります。
キャリアパスと活用例
- システムエンジニア(SE)
- プログラマー
- Webエンジニア
基本情報は「IT界の必修科目」
大学の学部に「必修科目」があるように、基本情報は「ITエンジニアとしての必修科目」です。 これを合格(履修)しているということは、「エンジニアとして必要な基礎教養は身につけていますよ」という「単位取得証明書」のようなもの。これがあるだけで、企業は「この学生は基礎ができているな」と安心してくれます。
おすすめの勉強法
2023年から試験制度が変わり、科目B(旧:午後試験)がアルゴリズムとプログラミング中心になりました。 参考書でインプットしつつ、とにかく科目Bのサンプル問題や過去問(公開されているもの)を解き、「考え方」に慣れることが重要です。
③【将来性No.1】AWS認定 クラウドプラクティショナー
現代のITサービス(Webサイト、アプリ、ゲーム)のほとんどは「クラウド」の上で動いています。その最大手であるAWS(Amazon Web Services)の入門資格です。
どんな資格?
「クラウドって何?」というレベルから、AWSの基本的なサービス概要やメリットを理解していることを証明する資格です。
なぜ大学生におすすめ?
- IT業界の「今」と「未来」を学ぶ上で、クラウドの知識は必須です。
- エンジニア職だけでなく、営業職やコンサル職でもクラウドの知識は高く評価されます。
- 「AWS」という具体的な技術トレンドを追っている姿勢をアピールできます。
キャリアパスと活用例
- クラウドエンジニア(AWSエンジニア)
- Webエンジニア(バックエンド)
- ITコンサルタント
おすすめの勉強法
AWSが提供する無料のデジタルトレーニング(AWS Skill Builder)を受講するのが王道です。その後、公式の模擬試験や市販の問題集で対策しましょう。
④【文理問わず武器になる】G検定(AI・データサイエンス)
ChatGPTの登場で、AIの知識は全ビジネスパーソンにとって重要になりました。G検定は、そのAI・ディープラーニングの基礎知識を問う資格です。
どんな資格?
「AIで何ができるのか」「ディープラーニングとはどんな仕組みか」「ビジネスでどう活用されているか」といった、AI活用に必要なリテラシーを証明します。
なぜ大学生におすすめ?
- AIという最先端分野への感度の高さを示せます。
- エンジニアだけでなく、企画職、マーケティング職、コンサルタントなど、あらゆる職種でAIの知識は「プラスα」の武器になります。
キャリアパスと活用例
- データサイエンティスト
- AIエンジニア
- DX推進担当、経営企画
おすすめの勉強法
公式テキストを通読し、問題集を解くのが基本です。法律や倫理に関する問題も出るため、暗記も必要になります。
⑤【インフラを支える】LinuC / LPIC(Linux)
私たちが普段使うWebサービスやアプリの多くは、「Linux(リナックス)」というOS(オペレーティングシステム)の上で動いています。そのLinuxの知識を証明する資格です。
どんな資格?
Linuxサーバーの基本的な操作や管理方法を問う技術者向けの資格です。(LinuCは日本市場向け、LPICは国際標準)
なぜ大学生におすすめ?
- Webエンジニアやインフラエンジニアを目指すなら、Linuxの知識は必須です。
- 「サーバーを触れる」というだけで、他の学生と大きな差別化になります。
- コマンドライン(黒い画面)での操作に慣れる良いきっかけになります。
キャリアパスと活用例
- インフラエンジニア
- SRE(サイト信頼性エンジニア)
- Webエンジニア(特にバックエンド)
おすすめの勉強法
参考書(通称「あずき本」)での学習と、実際に自分のPCにLinux環境を作る(仮想環境でもOK)か、AWSなどのクラウドで無料枠を使って実際にコマンドを叩いてみることが合格への近道です。
資格取得で終わらせない!大学生が次に取るべき行動
重要なことを言います。就職活動において、資格は「ゴール」ではなく「スタートライン」です。
資格は「地図」、大事なのは「冒険」
資格の勉強は、ITの世界という広大な土地の「地図」を手に入れるようなものです。 しかし、企業が本当に見たいのは「地図を暗記していること」ではなく、「その地図を使って実際に冒険(=モノづくり)をした経験」です。
ポートフォリオ(作品)を作ろう
資格で得た知識(地図)を使って、ぜひ小さなものでも良いので「ポートフォリオ(自分の作品)」を作ってみてください。
- 基本情報を取ったら → 簡単なWebアプリを作ってみる
- AWSを取ったら → 自分の作ったアプリをAWSで公開してみる
- G検定を取ったら → 公開されているデータセットで簡単な分析をしてみる
この「知識 + 行動」こそが、面接官の心を動かす最強の武器となります。
まとめ:IT資格はキャリアを切り開く「最初の武器」
今回は、大学生におすすめのIT資格を5つ、目的別に解説しました。
- ITパスポート: まずはITの基礎教養を身につけたい人向け
- 基本情報技術者: 本気でITエンジニアを目指す人の登竜門
- AWS認定: 将来性No.1のクラウド技術を学びたい人向け
- G検定: 文理問わずAIの知識を武器にしたい人向け
- LinuC/LPIC: サービスの土台(インフラ)を支える技術者を目指す人向け
どの資格を選ぶべきか迷ったら、まずは「自分がITを使って将来何をしたいか」を想像してみてください。
この記事が、あなたのキャリアの第一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
▼次にとるべきアクション
- 一番興味を持った資格の「公式Webサイト」を訪れ、試験日や出題範囲をチェックしてみましょう。
- 本屋や図書館で、ITパスポートや基本情報の参考書を一度手に取ってみましょう。

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